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第68回 卒業証書授与式(高校)が執り行われました
2020-03-01

3月1日(日)高校3年生218名が学び舎を卒業しました。
卒業生の皆さん、保護者の皆様、ご卒業おめでとうございます。
残念ながら新型コロナウイルス感染拡大防止の対策として、在校生が参列しない卒業式となりました。

しかし、卒業生は元気に校歌を歌い、晴れやかな表情で卒業してくれました。
また、最後のホームルームも卒業生と担任のみでの実施となりました。
保護者の皆様におかれましては、ご理解とご協力ありがとうございました。
今後のさらなるご活躍をお祈り申し上げます。

 

【卒業生代表 感謝の言葉】
春の暖かな日差しが、体全体に感じられ、校庭の木々の芽もふくらむ季節となりました。
新型コロナウイルスの影響で、このような形での卒業式になったことは、私自身、本当に残念でなりません。しかし、大変厳しい状況の中で、本日、私たち卒業生のために、このような式典を準備してくださった、校長先生をはじめ、諸先生方、そして、関係者の皆さまに心から感謝申し上げます。

私たち卒業生218名は、今日、この学園を巣立ちます。
思えば、3年前、真新しい、少し大きめの制服に身を包み、不安を抱え臨んだ入学式が、昨日のことのように思い出されます。体育館に入ると、男子生徒ばかりの光景に圧倒されながら、新しい生活に希望と不安の入り混じった緊張感で胸はいっぱいでした。しかし、心から尊敬できる先生方、苦しいときに力になってくれる先輩方、そして信頼できるクラスや部活動の仲間たちに励まされながら成長し、今、私はここに立っています。

時代は平成から令和へ変わり、私たちの高校生活は、時代の変わり目の真っ只中にありました。南山史上初の春の体育祭もその象徴の一つです。先輩方が築いてこられた生徒主体の体育祭を、4月という早い時期に、歴代最高の体育祭にできるかと不安で胸が押しつぶされそうでした。しかし、強い結束力で、実行委員会、生徒会、ブロック長が学校を一つにし、短い期間の中で、質の高い準備をすることができました。体育祭当日、各ブロック、学年、そして、全校生徒が一つになり、肩を組み、全力で校歌を歌った時の、あの感動は今でも忘れられません。「南山でよかった」、 「この学校の生徒でよかった」と心から感じた瞬間でした。
また、クラブ生が心を一つにし、南山のプライドをかけて戦った高総体。そこでは、何気ない一つひとつのプレーや集中力が、勝敗に大きく関わってくることを学びました。勝ったときの喜び、負けた時の悔しさは、これからも私達の心に生き続けると思います。
日常の積み重ねこそが、人生を創っていくのだということを実感することができました。

そして、私の心に強く残っているのは、高校2年の修学旅行で、東日本大震災で津波の被害を受けた、宮城県南三陸町を訪れた経験です。震災から8年経過してもなお、津波の傷跡が残る町の景色を、目の当たりにしたとき、 私たちは、自然の脅威の前に、人間がいかに無力な存在であるかを考えさせられました。津波で被災した映像は、それまで何度も、テレビの報道や事前学習の時に見てきました。しかし、実際に現地に行き、津波の被害に遭われた語り部の方の話を聞いたとき、失われたのは、家や学校、美しく平和な漁村の風景だけでなく、かけがえのない「尊い命」の数々であり、それぞれにあった「人生」であることを知り、涙を抑えることができませんでした。生き残った人々は、絶望の淵に立たされながらも、互いに身を寄せ合い、支え合いながら、生活の再建、街の復興に取り組んできたのです。
語り部の方が、涙ぐみながら話してくださった
「この出来事を忘れたいが、風化して欲しくないから、私は、みなさんに伝えています。」という言葉を、私は、はっきりと憶えています。自然の脅威の前に、なすすべのない人間の弱さがある一方、絶望の淵から、互いに支え合い、逞しく生き抜く人間の強さを、私は心に深く刻みました。
これからの人生において、どんな苦しいことがあっても、私たちは、命ある限り、生き抜いていかなければならないという強い覚悟を持つことができたと思います。

私たちがこれから飛び出していく社会は、今後ますます激動の時代をむかえます。温暖化による気候変動の影響で頻発する自然災害。巨大地震や新型ウィルスの脅威による社会混乱。少子高齢化の進行は、地域経済を弱体化させ、地域のコミュニティの崩壊が危惧されています。
そして、AIの台頭やグローバル化の波は、ますます広がり、まさに、予測不能な時代を迎えると言われています。このような時代を生き抜くための、様々な資質や能力が求められ、学びも多様化していきます。この、南山高校においても、新年度から「グローバルリーダークラス」が新設され、グローバル社会で活躍できる人材の育成が本格的にスタートします。おそらく私たち卒業生の多くも、進路先や就職先で、様々な国に、当たり前のように行くことになるでしょう。このような時代を生き抜くために必要なものとは何か。今まさに、私たちに問われているのではないかと思います。
たった一月前に、中国の武漢で発生した、今回の新型コロナウイルスの感染拡大。遠い国での出来事のように感じていたものが、たった一月で、前例のない「全国の小中高の休校要請」という、我が国の社会混乱につながったのです。
つまり、グローバル社会では、地球規模で問題意識を共有し、当事者意識を持って困難と向きあい、協働していく力と、想像力が求められているのではないかと思います。

今日、残念ながらここにいない在校生のみなさん、高校3年間はあっという間です。しかし、この3年間は本当に密度の濃い、これからを生きるために大切なことを学ぶ重要な時期だと、今あらためて感じます。だからこそ、毎日の授業、部活動、受験勉強、学校行事の一つひとつと、本気で向き合い、学び続けてください。それが、必ず、これからの時代を生き抜いていくための力となるはずです。
そして、在校生のみなさんには、私たちが、時として掲げる「南山プライド」という言葉の意味を、常に問い続けてほしいと思います。
つまり、南山生としての「誇り」とは何か?・・・・・。
南山生一人ひとりが、この問いについて考えていくことを、在校生に託したいと思います。この問いに、明確に答えられるようになったとき、この南山は更に進化していくと確信しています。
これからの南山をよろしくお願いします。

最後に、個人的なことになりますが、私は、中学2年生から5年間、佐世保から、毎日往復四時間近くかけて、この南山に通ってきました。毎朝5時前に起き、私のために弁当を作ってくれた母、私をバス停まで送ってくれた父、高い通学費を出してくれた両親に、心から感謝しています。
私はこの南山で学ぶことができて本当に幸せでした。
両親には何度も怒られ、何度も喧嘩し、たくさん迷惑をかけてしまいました。しかし、どんな時も、私のそばに寄り添い、辛い時は一緒に涙を流し、嬉しい時には一緒に笑ってくれました。
これまでの十八年間、愛情を注ぎ、私を育ててくれて、本当にありがとうございます。

これまで私たちを全力でサポートしてくださった先生方。
放課後の補習、部活動、面接練習など先生方のご指導がなければ、成しえなかったことばかりです。先生方から学んだことは決して忘れません。
本当にありがとうございました。
勉強に集中できる環境を整えていただき、私たちを様々な面で支えてくださった事務職員のみなさま、今日まで、本当にありがとうございました。
この高校生活を共に過ごし、素晴らしい時間を作ってくれた仲間たち、ありがとう。
この学び多き、充実した日々を共に過ごすことができたことは、一生忘れることはありません。

最後になりますが、西経一校長先生はじめ、諸先生方のご健勝と、長崎南山学園のさらなる発展を祈念し、卒業生の言葉とさせていただきます。

令和2年 3月1日
卒業生代表 生徒会長 早川考冴

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