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3月1日(日)、令和7年度第74回長崎南山高等学校卒業証書授与式が行われました。
2026-03-01
カテゴリ:総合案内,高等学校
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3月1日(日)、令和7年度第74回長崎南山高等学校卒業証書授与式が行われました。
3月1日(日)、令和7年度第74回長崎南山高等学校卒業証書授与式が行われました。
3月1日(日)、令和7年度第74回長崎南山高等学校卒業証書授与式が体育館で行われ、149名が学び舎をあとにしました。
晴天にも恵まれ、多くのご来賓、保護者の皆様にご列席を賜り盛大に卒業式を挙行できたことに心より感謝申し上げます。
149名の晴れやかな表情と別れを惜しむ涙がそれぞれの教室でみられる心に残る1日となりました。
ご卒業おめでとうございます。
南山で学んだことを胸に、自信をもって羽ばたいてください!!

【卒業生答辞:卒業生代表 田口紫咲】
できるなら
日々のくらさを 土の中のくらさに
似せてはいけないでしょうか
地上は今
ひどく形而上学的な季節
花も紅葉もぬぎすてた
風景の枯淡をよしとする思想もありますが
ともあれくらい土の中では
やがて来る華麗な祝祭のために
数かぎりないものたちが生きているのです
その上人間の知恵は
触れればくずれるチューリップの青い芽を
まだ見えないうちにさえ
春だとも未来だともよぶことができるのです
冬の寒さが少しずつ和らぎ、春の訪れを感じるこのよき日に、私たち卒業生150名は、卒業の日を迎えることができました。このように盛大な卒業式を挙行していただきましたことに、卒業生一同、心より御礼申し上げます。また、ご多忙の中ご臨席を賜りましたご来賓の皆様、保護者の皆様に、厚く御礼申し上げます。
 私がさきほど読んだ詩は牟礼慶子さんの「見えない季節」です。この詩を私たちに重ねるならば、地上は社会、土の中は高校生活と捉えることができます。 土の中である高校生活で、私たちはこれまで、希望進路の実現、資格の取得、部活動での成果といったそれぞれが思い描く「祝祭」にむけて準備を重ねてきました。その努力の過程には、地上からはみえない暗い土の中で結果として現れない努力や報われないと感じる時間も確かに存在していました。
 私自身、高校二年生の時に大きなけがに見舞われました。バレーがしたくてもできない日々、復帰しても思うように体が動かず自分のプレーに自信が持てませんでした。それでも仲間とともに、祝祭にむけて、努力を続けました。日々の練習での反省点をあげ、1人1人が自分の課題やチームの課題に対して取り組んでいき、練習後にも自主的にそれぞれの課題と向き合いました。
 その他にも、自分をかえたいという思いから、生徒会長に立候補しました。公約である「高校生が選択権を持った自由な学校をつくる」の実現に向けて、一人一人が学校の理念を理解して自律した人間になるために、服装選択化の施行にとても苦労しました。その苦労の中で、合意形成の難しさや対話の大切さを学びました。
 探究活動においても、当初は消極的な活動をおこなっていましたが、自分を成長させるきっかけにしたいと考え、探究テーマを見直しました。そこで向き合ったのがごみ問題です。地元でイベントを主催や商品販売を通して、反省から次の行動に移し継続することの難しさを知りました。この三年間、部活動や探究活動、生徒会活動等、多くの経験を積み、学校内や社会の中での課題に対して考えてきました。
 そんな私たちの努力と時を同じくして、地上は今、ひどく形而上学的な季節の中にあります。昨年、被爆80年という節目を迎えました。被爆者の方々によって守られ、語り継がれてきた平和への思いは、時間の経過とともに忘れられつつあります。世界に目を向ければ、ロシアによるウクライナ侵攻やアメリカによるベネズエラ侵攻など、武力により、無関係な市民が犠牲になっている現実があります。 被爆地長崎で学んだ私たちは、平和の尊さを伝える使命を心に刻んできました。私たち一人ひとりの力は微力かもしれません。しかし、触れれば崩れてしまいそうな小さな芽であっても、まだ見えないうちから、それを未来とよぶことができることを、この学び舎で教わりました。
 校長先生はよく、私たちに、目に見えないものに思いを至らせることの大切さを話してくださいます。私たちの、「やがて来る華麗な祝祭」のために過ごしてきた土の中での生活はたくさんの人に支えられていました。
 在校生の皆さん。部活動、生徒会活動、学校行事などの多くの面で学年の垣根を越えて関わってくれて、また、私たちを慕い、信じてついてきてくれてありがとう。高校生活はあっという間です。高校生にしかできないこと、高校生だからこそできることに失敗を恐れず挑戦してください。何度も挑戦した過程が一番の成長につながると信じています。
 この南山での共に学校生活を送ってくれた仲間。助け合い、笑いあい、男子校にしかない青春の形を一緒に作ってくれてありがとう。これからは違った道に進みますが、自分に自信が持てなくなった時、目標を見失いそうになった時には、南山での生活を思い出してください。体育祭や文化祭の成功に向けて休む間を惜しんで準備を続けた日々、進路決定に向けて仲間と共に努力した日々、この南山での思い出がもう一度私たちを鼓舞し、祝祭への架け橋となると信じています。
 これまでの私たちの未来のために情熱を注いでくださった先生方。私たちのやりたいことを実現するための環境を整えてくださり、熱心に、時には厳しく寄り添い、励ましてくださいました。3年間、ほんとうにありがとうございました。
 家族のみんな。部活動や探究活動、進路実現に向けての活動など、当時の自分には難しいような挑戦に対して否定せず、応援してくれていたことにとても感謝しています。また、部活動の応援に遠くから来てくれたこと、毎日朝早く起きて弁当を作ってくれたこと、そして、日々の些細な励ましの言葉。これら全てが、日々を生きる活力になっていました。本当にありがとう。これからも心配をかけると思いますが、よろしくお願いします。
 まもなく、旅立ちの時が近づいています。ついこの間、緊張と期待とともに上った坂が、毎日友と笑い学んだ教室が、仲間とともに汗を流した練習場が、思い出の場所になろうとしています。これから私たちは自分の力で未来に向けて、飛び立ちます。どうか見守っていてください。
 最後になりますが、西経一校長先生をはじめ、先生方のご健勝と、長崎南山のさらなる発展を心より祈念し、答辞といたします。
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