3月1日(金)高校3年生242人が学び舎を卒業しました。ご卒業おめでとうございます。

3月1日(金)高校3年生242人が学び舎を卒業しました。

卒業生のみなさん、ご卒業おめでとうございます。

【卒業生代表 感謝の言葉】

寒さの厳しかった冬も過ぎ去り、メダルラッシュに沸いた平昌(ピョンチャン)オリンピックの興奮冷めやらぬ中、気づけば、私たちは高校生活の最後の日を迎えることとなりました。

私たち高校三年生二百四十二名は、今日この学びやから、さわやかな春風と共に巣立ちます。

本日、私たちのために、このような盛大な式を準備していただいた、校長先生をはじめ先生方そして、関係者の皆様に心から感謝申し上げます。

 

思い起こせば三年前、期待と不安の入り混じる気持ちで入学式を迎え、右も左もわからぬまま、私たちの高校生活は始まりました。 校舎内、見渡す限り、男ばかりの衝撃の光景。私達を黄色い声援で勇気づけてくれる女子生徒はどこにもいませんでした。しかし、そんな男子校「南山」であったからこそ、学べたこと、築き上げられたことが、たくさんあったのだと今では確信しています。

挨拶や礼儀作法はもちろん、相手を思いやる気持ちの大切さ。また、仲間との絆の尊さ。「リーダーシップ教育」のもと育まれた「主体性」や「自主性」、広い視野で多様性を許容する態度。そして、西校長が常に私たちに問われている「紳士」としての振る舞い。

私たちは着実に、大人への階段を一歩ずつ登り今日この日を迎えました。

振り返ると、今までの人生で一番密度の濃い時間を過ごすことのできた三年間でした。日々の勉強の成果を試された定期考査や模擬試験。努力を結果に結びつけることが、いかに難しいかを学びました。

チーム一丸となって優勝に向かって全力で戦い抜いた高総体。あと一歩、あと一本、あと一点。この「一点の重み」を私たちは身をもって体験し、その「一点」、「一瞬」のために、日常の苦しみや挫折、葛藤があるのだということを知りました。勝つことの難しさ、負けたときの悔しさは、私たち一人ひとりの魂に確かな成長の軌跡を刻んでいます。

その中でも、私たちの心に一番深く刻み込まれているのは、やはり「体育祭」です。生徒会が中心となり、生徒主体で創り上げる南山伝統の体育祭を、歴代最高のものにしていくことは、決してたやすいことではない。これまでの先輩方も、どれほど血のにじむ思いをされてきたのか。あらためてその思い知ることになりました。男子校ならではの団結力で、ブロックが、学年が、学校全体が一つになり「最高の体育祭を創り上げる」という目標を掲げ、毎日の練習に励みました。体育祭当日、最後の全校応援で、全校生徒が肩を組み一つになり校歌を熱唱したあの時の達成感は、一生忘れられない感動的なものでした。仲間と協働し、何かを創り上げることの喜びは、これからの私たちの人生において、何物にも代えがたい最高の宝物となるはずです。

このように、振り返ると、この南山での経験の中で、私たちは社会に飛び立つための「翼」を手にしたのだと思います。この「翼」は、どんな困難をも乗り越えることを可能にし、また、自己の夢や目標を実現させる原動力となる、南山の校章にも描かれている「翼」なのです。

これから私たちが飛び出していく社会には様々な困難が立ちはだかっています。東日本大震災から七年、熊本地震から二年の歳月が流れ、現在は、二年後に迫った東京オリンピックなど、華やかな話題が耳に入ることが多くなっています。それに伴って震災や原発事故の話題は、だんだんと報道されなくなり、いつしか忘れさられようとしています。しかし、今もなお、仮設住宅での生活を余儀なくされている方々、放射能汚染により自分の住み慣れた土地に戻れない人々が大勢いらっしゃるのが現実です。私たちは、メディアの報道する「華のある話題」ばかりに意識が向き、本当に目を向けなければならない現実と向き合うことを忘れがちではないでしょうか。グローバル化というのは異なる価値観の人々とのネットワークを持つだけでなく、社会的弱者や紛争や貧困、災害などで苦しんでいる人々に目を向け、共に助け合うつながりを持つことだと思います。だからこそ、私たちは南山で身につけた「翼」を広げ、どんな高い壁が待ち受けていようとも、この三年間で学んだことを活かして挑戦していかなければならないと、今、その覚悟を新たにしています。

さて、私たちは今日この日まで、大勢の人たちに支えられ、助けられ生きてきました。

私たちの「今」を輝かせてくれた先生方。時には厳しい指導をいただいたのは、私たちのことを大切に考え、そして、私たちの「未来」のために情熱を注いでいただいたのだと、心から感謝しています。私たちが悩んだ時、親身になって支えていただいた先生方、夜遅く、そして休日まで部活動、進路指導、小論文や面接指導をしていただいた先生方の愛情を、私たちは決して忘れません。心から感謝しています。本当にありがとうございました。

どんなときも私たちを一番近くで応援し、支えてくれた父、母。 ときに私たちは反抗し、きつい言葉をぶつけることもありました。そんな私たちのわがままに対し、時には厳しく、時には優しく見守り続けてくれました。いつもは恥ずかしくて言葉にできませんが、今ここで心を込めて言わせていただきます。「今日まで十八年間、私たちを愛してくれて本当にありがとうございました。」

この三年間多くの時間を共有し、互いに高め合い、良きライバルであってくれた仲間たち。三年間という短い時間でしたが、南山で出会えたことを、心からうれしく思っています。共に歩んだ、かけがえのない三年間に育んだ「友情」はこれからもずっと続いていくと信じています。本当にありがとう。そして、これからも互いに力を合わせて生きていこう。

そして、在校生の皆さん、今日まで私たちについてきてくれてありがとうございました。 皆さんには、残された南山での生活を大切にしてほしい。今、隣にいるクラスメイト、部活の仲間はきっと一生の仲間となるでしょう。その仲間と共に、先生方を信じて共に学んでほしいと強く願っています。そして、その学んだことを活かし、何事にも臆することなく挑戦する人間になって下さい。学び、そして行動しなければ何も生まれないし、自己の成長はありません。勇気をもって一歩踏み出すことが大切だということを忘れないでください。

最後になりますが、「人間の尊厳のために」という教育目標の実現のために「リーダーシップ教育」そして「紳士」としての振る舞いを常に意識し、この長崎南山学園がさらに飛躍し、羽ばたいていくことを祈念して、卒業生の言葉とさせていただきます。 本当にありがとうございました。

卒業生代表 増崎拓己

 

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